学生が初めてクレジットカードを作る時に、カードの作り方や必要なものが分からないという声を耳にします。
クレジットカードの中には即日発行できるカードもあり、ポイント還元や旅行保険など現金払いにはない特典が受けられるのもメリットです。
そこで今回は、初めてクレジットカードを作る学生向けにカードの作り方や申し込みの際に必要なもの、学生におすすめのクレジットカードの情報などを解説していきます。
目次
学生でもクレジットカードが発行できる
一般的なカードは「高校生を除く18歳以上」が申し込み可能
一般的なクレジットカードの申し込み資格は「高校生を除く18歳以上」となっているため、高校生を除き学生でもクレジットカードを持つことができます。
どのカード会社であっても、高校生のうちはクレジットカードを申し込むことはできません。
例外として、イオンカードは卒業予定年の1月1日以降であれば高校生でもカードの申し込みが可能となっています。
18歳から親権者の同意なしで申し込みが可能に
20歳が成人年齢だった時には、18歳、19歳は親権者の同意が必須でした。
しかし、2022年4月1日より成人年齢が18歳に引き下げられた影響で、18歳から親権者の同意なしでクレジットカードを申し込めるようになりました。
学生なら収入なしでもクレジットカードが作れる
社会人になると審査の際に収入がチェックされますが、学生なら収入なしでもクレジットカードが作れます。その理由は「親の援助」と「カード会社による青田買い」です。
通常、クレジットカードを利用した場合はカードを持つ本人に支払い義務が生じますが、返済ができなくなった場合にカード会員が学生の場合は学校に通わせられるだけの財力があるとみなされるため、万が一の際には親に援助(弁償)してもらえるという安心感があります。
もうひとつの「カード会社による青田買い」とは、将来的にカードを使い続けてくれる可能性のある学生を早い段階から囲い込んで、長期的に収益を確保したいというカード会社の思惑です。
学生の頃から同じカード会社を利用し続けていると上位カードを持ちやすくなるので、学生側にもメリットがあります。
学生のうちは限度額が10万円~30万円になるのが一般的
学生のうちは収入があっても高い限度額のカードを持つことはできません。
カードにもよりますが、10万円~30万円程度の限度額になるのが一般的です。
複数のカードを持てば10万円+10万円というように実質的に限度額をアップさせることはできますが、2枚目のカードはやや審査が厳しくなり、カードの使いすぎの心配も出てくるのであまりおすすめはできません。
学生がクレジットカードに申し込んだ際の審査
学生と社会人の審査の違いについて解説していきます。
無職になるとカード審査が厳しくなる
学校を卒業して、無職になった場合はクレジットカードの審査通過が厳しくなります。
社会人(一般)のカード審査では、返済能力や信用力が重視されるため、収入がない方はどうしても審査落ちしやすくなってしまうのです。
卒業を控えている大学生でも就職先が決まっていないなど、無職になる可能性があるなら学生のうちにクレジットカードを作っておきましょう。
学校に在籍確認の電話がかかってくる?
学生がクレジットカードを申し込んでも学校に電話がかかってくることはありません。
カード審査では「在籍確認」といって職場に実際に勤務しているかなどを調査する電話確認が行われることがありますが、学校に電話が入ることはないので安心してください。
アルバイトをしている場合は、アルバイト先に在籍確認の電話が入るケースもありますが、難しいことは聞かれないので身構える必要はありません。
クレジットカードの申し込みに必要なもの
クレジットカードの申し込みに必要なものは主に以下の4点です。
- 銀行口座
- 銀行口座の届け印(カードによっては不要)
- 本人確認書類
- 学生証(学生専用カードを申し込む場合)
- 通帳・キャッシュカード
詳細をみていきましょう。
銀行口座
クレジットカードを作る上で必要不可欠なのが、引き落とし口座に設定するための「銀行口座」です。
口座開設は銀行によっては2週間程度の時間がかかる場合もあるので、口座を持っていない場合は先に口座開設を行っておいてください。
メガバンクや信用金庫であればほとんどのカード会社が引き落とし口座の設定に対応していますが、ネット銀行の口座は対応していない場合もあるため注意しましょう。
銀行口座の届け印(カードによっては不要)
「銀行口座の届け印」も引き落とし口座の設定に必要となりますが、楽天カードなど届け印不要で作れるカードもあります。
インターネットのオンライン完結で申し込めるカードなら届け印不要となっているケースが多く、スピード発行も可能です。
本人確認書類
「本人確認書類」が必要なのは、法律によってクレジットカード申し込み時の本人確認が義務付けられているためです。
提出方法は、コピーの郵送・インターネットやスマホアプリでのアップロード・カード受け取り時に提示などの方法があり、一般的にクレジットカードの申し込みで使えるのは以下の書類となります。
- 運転免許証
- パスポート
- 健康保険証
- 住民票の写し
- マイナンバーカード(写真付き)
- 住民基本台帳カード(写真付き)
- 特別永住者証明書(外国人の場合)
- 在留カード(外国人の場合)
いずれも有効期限内のもの、または発行日から6か月以内のものに限られるので注意しましょう。
また、カード会社によって本人確認書類として使えるものは異なるので、必ず申し込み前に確認しておきましょう。
マイナンバーの通知カードは本人確認書類として利用できず、マイナンバーが記載されているものは塗りつぶして提出するなどそれぞれ細かい決まりもあります。
本人確認書類に記載されている住所と現住所が異なる場合は、補助書類として以下のような書類のうちいずれか1点の提出が必要です。
- 公共料金の領収証書(電気・都市ガス・水道・NHK)
- 社会保険料の領収証書
- 国税・地方税の領収証書または納税証明書
携帯電話やプロパンガスは公共料金ではないので気を付けてください。
学生証(学生専用カードを申し込む場合)
「学生証」は学生専用のクレジットカードを申し込む場合に必要となることがあります。
例えば、学生専用クレジットカードである「楽天カードアカデミー」や「JALカード navi」を申し込む際には学生証も必要です。
また、外国人留学生がカードを作る時にも学生証が必要となる場合があります。
通帳・キャッシュカード
エポスカードのような店頭受取ができるクレジットカードの場合、受け取り時に通帳やキャッシュカードを持参すると、その場で引き落とし口座の設定ができることがあります。
インターネットでカードを申し込む際に、引き落とし口座の設定で使うこともあるので準備しておくと安心です。
クレジットカードの作り方(申し込み方法)
クレジットカードの作り方(申し込み方法)は、どんな場所で作るかによって異なります。
クレジットカードはどこで作れる?
クレジットカードは主に以下の場所で申し込むことができます。
銀行
みずほ銀行やゆうちょ銀行など大手の銀行ではクレジットカードも発行していて、キャッシュカード一体型のカードも作れたり、ATM手数料が優遇される特典付きのカードもあります。
カード会社のカウンター
カード会社のカウンターなら、分からないことを相談しながら申し込めるのがメリットです。
インターネット
インターネットなら24時間いつでも申し込めて、キャッシュバックなどの特典が受けられることもあります。
郵送
郵送は記入ミスによる審査落ちというリスク(デメリット)があるため、できればインターネットから申し込む方が良いでしょう。
クレジットカードを作る流れ
どこで申し込む場合も、申し込みに必要なもの(本人確認書類など)を用意してから申し込みを行ってください。
カードの作り方の流れは以下のようになりますが、カードによって本人確認書類の提出方法や口座設定の方法が異なります。
- カード申し込み
- 入会審査
- カード発行
- カード受け取り(郵送または店頭)
例えば三井住友カードの場合、未成年はオンラインでの口座設定ができず書面での手続きが必要となります。
カードによって受け取り方法が異なり、エポスカードのように店頭受け取りと郵送が選べるカードもあれば、楽天カードのように郵送に限定されるカードもあるので注意しましょう。
銀行での申し込みの流れ
銀行でカードを作る場合は、銀行窓口かインターネットで申し込むのが一般的です。
口座開設がまだの場合は店頭で申し込む必要が出てくることもありますが、すでに口座を持っていればインターネットで申し込めることもあります。
銀行窓口で申し込む場合はクレジットカードを作りたいと伝えて、銀行員の指示通りに申し込みましょう。
インターネットで申し込む場合は、申し込みフォームに必要事項を入力して申し込みます。
ゆうちょ銀行のJP BANKカードの場合は、インターネットで申込書を取り寄せて記入の上、郵送してください。
カード会社のカウンターでの申し込みの流れ
カード会社のカウンター(店頭)で申し込む場合は、百貨店やショッピングセンターなどにカードカウンターがあるクレジットカードを選ぶ必要があります。
例えば、マルイで申し込めるエポスカードや、パルコで申し込めるセゾンカードなど、これらの流通系カードにはその場で受け取れる「即日発行」に対応したカードも多いのが特徴です。
カードカウンターの営業時間内に店頭に足を運び、申込書に記入するかタブレット端末に入力をして申し込みます。
未成年がカードを申し込む場合は親権者の同意が必要なので、親と一緒に申し込みに行くか、難しければ電話や書面で同意確認を行います。
インターネットでの申し込みの流れ
ほとんどの場合、カード会社の公式サイトからクレジットカードの申し込みができます。
申し込みフォームに必要事項を入力するだけのため簡単で、口座設定がオンラインで完結したり、インターネットやスマホアプリで本人確認書類を提出できるカードなら、発行までの期間を短縮できるのもメリットです。
未入力の欄があるとエラーの表示が出てくれるので、申し込み時の記載ミスによる審査落ちも防げます。
インターネット申し込みができるカードでも、店頭受け取りに指定すると即日発行ができる場合もあり、急ぎの時にもおすすめです。
郵送での申し込みの流れ
郵送でクレジットカードの申し込みを行う場合は、インターネットや電話・店頭などで申込書を入手する必要があります。
申込書に必要事項を記載の上、郵便でカード会社に送ってください。
審査はカード会社に申込書が届いてからとなるので、インターネット申し込みと比較すると発行スピードは遅めです。
学生におすすめのクレジットカード
ここでは、学生におすすめのクレジットカードを3枚ピックアップしました。
まずは各カードのスペックをみていきましょう。
カード名 | 三井住友カード(NL) | 楽天カード | エポスカード |
---|---|---|---|
年会費 | 無料 | 無料 | 無料 |
ポイント還元率 | 1.0%(入会後3か月間は2.5%) | 1.0% | 0.5% |
国際ブランド | Visa | Visa・MasterCard・JCB・American Express | Visa |
カードの申し込み方法 | インターネット・スマホアプリ・店頭・郵送 | インターネット | インターネット・店頭 |
カードの受け取り方法 | 郵送 | 郵送 | 店頭のエポスカードセンター(マルイ・モディなど)・郵送 |
旅行保険 | × | 〇(海外旅行保険/利用付帯) | 〇(海外旅行保険/自動付帯) |
特典 | ネットショッピングでポイント2倍~20倍 | 楽天トラベルポイント2倍・楽天市場ポイント3倍など | マルイで年に4回10%割引の優待セール |
※特典進呈には上限や条件があります。
比較してみると、ポイント還元率や旅行保険などに違いがあるのが分かります。
海外への卒業旅行や留学を控えている場合は、海外旅行保険付きのカードがおすすめです。
三井住友カード
三井住友カード(NL)
カードの特徴
世界シェアNo.1のVisaブランド。初めてクレジットカードを持つ人でも安心して利用できるセキュリティ性が高い「銀行系カード」のジャンルに入る。
発行会社 | 三井住友カード株式会社 | ポイント還元率 | 0.5% |
---|---|---|---|
年会費 | 永年無料 | 付帯保険 | 最高2,000万円(利用付帯) |
電子マネー | iD、PiTaPa、WAON(ApplePay利用可能) | ポイント | Vポイント |
おすすめポイント
- ネットショッピングの還元率が最大20倍
- 国際ブランドは世界シェアNo.1のVisa
ネットショッピングの還元率が数倍に
ポイントUPモールというポイント優待サイトを経由したネットショッピングなら、数倍お得な還元率となります。
ポイントUPモールにはAmazonや楽天市場をはじめとする人気ショップが参加しているので日常的に利用しやすいのもメリットです。
国際ブランドは世界シェアNo.1のVisa
三井住友カードの国際ブランドは、世界シェアNo.1のVisaです。Visaは世界で最も加盟店が多いブランドのため日本でも海外でも使いやすく、海外旅行にも向いています。
クレジットカードを複数枚作る場合でも、そのうち1枚はVisaにしておくと安心です。
三井住友カードはステータスカードでもある銀行系カードのため、大人になっても使い続けられるカードとして人気もあります。
ポイント還元率1.0%の「楽天カード」
楽天カード
カードの特徴
楽天市場や楽天トラベルなど楽天サービス利用時に還元率がアップするカード。顧客満足度調査で11年連続No.1に輝いた人気の一枚。
おすすめポイント
- 楽天関連のサービスで還元率アップ
- 海外旅行傷害保険付き(利用付帯)
楽天関連のサービスで還元率アップ
楽天カードは、楽天関連のサービスで利用すると更にポイント還元率がアップします。
例えば、楽天トラベルで最大2倍・楽天市場で最大3倍・Rakoo加盟店で最大2倍・街の加盟店で3倍となるため、これらのサービスを日常的に利用していればより多くのポイントを貯めることができるでしょう。
海外旅行傷害保険付き(利用付帯)
楽天カードは、海外旅行の出発前に旅費(ツアー代金など)をカード払いにすることにより、利用付帯の海外旅行傷害保険が付きます。
最高2,000万円補償で、旅先での病気やケガに備えることができ、留学や卒業旅行の際にも安心です。
世界中使えるVisaで旅行保険が付いた「エポスカード」(即日発行可能)
エポスカード
カードの特徴
年会費無料ながら利用条件のない海外旅行保険が付くカード。マルイやモディ、ネット通販では年に4回10%割引となる優待セールも実施。
おすすめポイント
- 海外旅行傷害保険が利用条件のない「自動付帯」
- 店頭受け取りなら即日発行が可能
- カラオケや飲食店・イベントチケットの優待がある
海外旅行傷害保険が利用条件のない「自動付帯」
年会費無料のエポスカード最大のメリットは、海外旅行傷害保険が利用条件を問わない「自動付帯」となる点です。
カードで旅費を支払っていなくても自動的に保険が適用になり、疾病治療費は270万円・傷害治療費は200万円まで補償があります。
年会費無料のクレジットカードで保険が自動付帯となるカードは少ないので、持っておいて損はないでしょう。
店頭受け取りなら即日発行が可能
エポスカードは即日発行が可能なカードです。
マルイなどの店頭にあるカードカウンターでの受け取りなら、申し込んだその日のうちにカードを受け取ることができます。
カラオケや飲食店・イベントチケットの優待がある
エポスカードなら、ビッグエコーやシダックスなど人気のカラオケでルーム料金が30%割引となるほか、提携レストラン・居酒屋・カフェなどの飲食店で割引やワンドリンクサービスの優待特典があります。
その他にも、舞台やイベントの優待や会員貸切公演、ホテルや美容院の割引など、お得な特典が満載です。