30代、40代で初めてクレジットカードを作る人は「過去にブラックリストだった人」と同様と思われるので審査落ちしやすいといわれています。
その理由はブラックリストのリセットは5年~10年となっており、20代でブラックリストだった方がホワイトになる年齢と同じだからです。
そこで今回は、30代以降で初めてクレジットカードを作る人が審査落ちしやすい基準と、クレジットカードを作るための対策・審査通過のコツを分かりやすく解説していきます。
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目次
クレジットカードの審査では「信用情報」がチェックされる
クレジットカードを申し込むと、カード会社によって入会審査が行われます。
この時に必ずチェックされるのが「信用情報」です。
クレジットカードやローンを利用すると「クレジットヒストリー(クレヒス)」という情報(利用履歴)が記録され、信用情報機関という専門機関によって数年間保管されます。
カード会社などの加盟会員は、新たな申し込みがあると過去のクレヒスを照会して延滞や貸倒などを起こしていないかを調査し、問題があった場合は審査落ち(否決)となるのです。
国内には3つの信用情報機関(CIC・JICC・KSC)があり、それぞれの情報はネットワークにより共有されているので、一度支払いトラブルを起こすと他のカード会社でも審査落ちのリスクが高まります。
初めてクレジットカードを作る人が審査落ちしやすい理由とは?
審査落ちのリスクが高いのは過去にトラブルを起こした人だけではありません。
今までに一度もクレジットカードやローンを利用したことがなく、クレヒスがない人も審査に通りにくくなります。
その理由は、過去に自己破産などの金融事故を起こした人とクレヒス上は見分けがつかないためです。
クレヒスがない人はブラック明けと同じ状態になる
クレヒスがない人はブラック明けと同じ状態になるためカード会社は警戒します。クレヒスがない方は当然、利用履歴が残っていないので真っ白です。
一方で、過去に金融事故を起こした人は5年~10年間カードやローンが利用できなくなるので、その間のクレヒスは真っ白になります。
カード会社が両者の情報を照会した場合、どちらも同じ真っ白な状態なので、カードやローンを利用した経験がなくて真っ白なのか、金融事故を起こしてブラックとなった後の真っ白な状態なのかは分かりません。
カード会社としてはリスクを避けたいので、信用情報に怪しい点がある人よりも良好なクレヒスが残っている人を優先して審査に通します。
このため、全くカードを利用したことがない人よりも、カードを利用していて良いクレヒスが残っている人の方が審査で有利になるのです。
30代や40代でクレヒスがない人は「スーパーホワイト」
30代や40代になってもカードやローンを利用したことがない人は「スーパーホワイト」と呼ばれ、過去にトラブルを起こしてクレヒスがない人は「ホワイト(喪明け)」と呼ばれます。
スーパーホワイトとホワイトの大きな違いは、過去のトラブルの有無です。
- カードやローンの利用履歴がない人…スーパーホワイト
- 金融事故を起こしブラック明けの人…ホワイト
20代であればカードやローンを利用したことがなくても珍しくはないのでさほど問題視されませんが、30代後半になってくると、20代のうちにブラックになった「ホワイト」の人も増えてくるためカード会社は審査を慎重に行います。
これは、自己破産などのトラブルを起こしても5年~10年経てばまたカードやローンが利用できるようになるからです。
携帯電話の分割払いでブラックになるケースも
クレヒスが記録されるのはカードやローンだけではなく、割賦契約となる携帯電話の分割払いも対象です。
携帯電話(スマートフォン)の端末を購入した際に、端末の代金を月々の支払いと一緒に分割払いにして滞納(延滞)した場合、クレヒスに傷が付いてしまうので気を付けましょう。
3か月以上または61日以上の滞納(延滞)を起こした場合はクレヒスに「異動」という事故情報が残り、延滞解消から最長5年間、カードやローンの審査に通らなくなってしまいます。
携帯電話の他には、エステや英会話教室など、高額な個品割賦契約もクレヒスとして記録されている場合があるので、支払いを延滞しないように気を付けてください。
初めてのクレジットカードを作るための対策
ここでは、30代40代でスーパーホワイトの方や、初めてクレジットカードを作る方に向けて審査通過のための対策とコツをまとめました。
年会費無料の一般向けカードを申し込む
30代40代でスーパーホワイトの方や、初めてクレジットカードを作る方におすすめしたいのが「年会費無料の一般向けカード」です。
クレジットカードは、カードのグレードに比例して審査難易度が上がっていく傾向があります。
例えば一般カードの場合、高校生を除き18歳以上なら誰でも申し込めるカードがある一方で、ゴールドカードになると年齢制限が設けられたり、安定継続収入が求められることもあるので注意が必要です。
年会費無料の一般向けカードなら、ゴールドカードなどの上位カードと比較すると審査のハードルも低く、初めての方でも安心して申し込むことができるでしょう。
「流通系カード」や「消費者金融系カード」が狙い目
初めてのカードは「流通系カード」や「消費者金融系カード」が狙い目です。
デパートやスーパーなどの商業施設で申し込める「流通系クレジットカード」なら、専業主婦や学生でも申し込めるカードが多く、「消費者金融系カード」は独自の審査基準によって審査が行われるので作れる可能性があります。
一例として、流通系カードとして人気なのは以下のようなカードです。
- イオンカード
- エポスカード
- セゾンカード
- セブンカード・プラス
消費者金融系カードは、現在はアコムの「ACマスターカード」と、発行しているのは信販会社のライフですが、年会費ありのライフカードも公式サイトでは独自の審査基準という記載になっています。
審査基準が異なる外資系カードもおすすめ
American Express(アメリカン・エキスプレス)のように、外資系のクレジットカードは過去のクレヒスよりも現在の支払い能力を重視した審査をしてくれるので、クレヒスがないスーパーホワイトの方でも作れる可能性があります。
これは、アメリカの風潮として再チャレンジを支援してくれる方針のためで、他社のカードで審査落ちしてしまった場合は、外資系カードを次の候補として再チャレンジしてみましょう。
カードやローンでクレヒス修行をする
収入やその他の項目に問題がなく、クレヒスのスーパーホワイトが原因で審査に落ちる場合は「クレヒス修行」を行いましょう。
クレヒス修行とは、カードやローンを利用してクレヒスを作る(積む)ことで、比較的作りやすいといわれるカードを作って利用したり、携帯電話の分割払いなどのローンを組んで良いクレヒスを作ると、その後カードが作りやすくなります。
クレヒス修行の目安期間は6か月間なので、まずは半年クレヒス修行をしてから目当てのカードを申し込むという方法もあるでしょう。
審査落ちした場合は6か月経ってから再申し込みをする(申し込みブラック対策)
クレジットカードの申し込みに関する情報は信用情報として6か月間記録されているので、審査落ちしてすぐに別のカードを申し込むと門前払いのような形で審査落ちする場合があります。
これは「申し込みブラック」という状態で、目安として1か月に3枚(2枚以上)のカードを申し込むと、お金に困っている人と疑われたり、カードの現金化やキャンペーン目的での入会だと疑われて審査落ちしやすくなるのです。
申し込みブラックになってしまった場合は、6か月以上開けてから再申し込みしてください。
キャッシング枠は希望しないで申し込む
クレジットカードでお金を借りられる「キャッシング枠」を付けると貸金業法の審査が入ってくるので、希望しないで申し込むのも審査通過率をアップさせるコツです。
これは貸金業法の「総量規制」によって、個人の借り入れが年収の3分の1以下に制限されるためで、キャッシング枠を希望しなければ割賦販売法に基づいた審査のみが行われます。
楽天カードの場合、専業主婦の方など収入がないとキャッシング枠が付けられないので気を付けてください。
初めてクレジットカードを作る30代の人におすすめのカード
銀行系のカードより審査が厳しくない「流通系カード」の紹介をしていきます。
簡単に審査に通るようでしたら、銀行などが発行するクレジットカードにチャレンジしても良いでしょう。
最初から銀行系のカードに挑んで審査に落ちた場合は個人情報機関に履歴が残りますので、まずは受かりやすいカードからの方が安心できます。
楽天カード
楽天カード
カードの特徴
新規入会&利用で5,000円分のポイントプレゼントキャンペーン中!通常ポイント還元率が高いうえに、楽天市場や楽天トラベルなどの楽天サービスでポイントがたまりやすい。
楽天カードは、4人に1人が持っていると言われており、ポイント高還元で人気の年会費永年無料カードです。
通常ポイント還元率が1.0%と高いため公共料金や毎日のショッピングにも向いています。
楽天トラベルやRakoo加盟店で利用するとポイント2倍・楽天市場や街の加盟店ではポイント3倍(※特典進呈には上限や条件があります)になり、SPUというスーパーポイントアッププログラムの利用で更に還元率がアップするのが特徴です。
貯めたポイントはマクドナルドや出光など街のお店でも利用可能。レンタカー割引や手荷物宅配の優待もあり、カードで旅費を支払うと海外旅行保険が付帯するので海外旅行の際にも便利に使えます。
無料でポイントがたまりやすいカードなのでややステータス性には欠けますが、プライベートで日常的に利用するには使い勝手の良いカードといえるでしょう。
アメリカン・エキスプレス・カード
アメリカン・エキスプレス・カード(アメックス・グリーン)
カードの特徴
世界No.1のステータス性と言われるカードで、一般カードでもゴールドカード並の海外旅行サービスが特徴。
発行会社 | アメリカン・エキスプレス・インターナショナル | ポイント還元率 | 1.0% |
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年会費 | 13,200円(税込)(税込) | 付帯保険 | 国内・海外旅行傷害保険最大5,000万円(利用付帯) ショッピング保険最高500万円 |
電子マネー | 楽天Edy、SMART ICOCA、モバイルSuica | ポイント | メンバーシップ・リワード |
アメリカン・エキスプレス・カード(アメックスグリーン)は、外資系クレジットカードの代表格です。
年会費13,200円(税込) (税込)と割高な印象を受けますが、クレヒスよりも現在の支払い能力を重視した審査が行われるため、カードを持つのが初めてのスーパーホワイトの方でも作れる可能性があります。
ポイント還元率は0.5%(マイルに交換した場合)と平均的ですが、保険が充実してるのが特徴で、最大5,000万円補償の国内・海外旅行傷害保険、不正使用補償、ショッピング補償、返品補償と様々な保険が付いていて安心です。
旅行の優待割引や、電話一本で手配ができるトラベルデスク、国内28と海外1空港の空港ラウンジサービス(同伴者一名も無料)、空港のVIPラウンジが利用できるプライオリティ・パスや手荷物無料宅配サービスなどもあり、旅行好きの方は年会費の元を十分に取れるでしょう。