旅行や留学、ビジネスなど海外へ行く機会は多くあります。そんな時にクレジットカードを持っていれば、様々な場面で便利に安全に決済をすることができ、クレジットカードの手数料について理解をすれば、よりお得に使うことができます。
今回は、アメリカドルと日本円のレートを参考にして、クレジットカードを海外で利用した時の手数料について解説します。
目次
クレジットカードの海外利用でかかる手数料とは
海外でクレジットカードを使うと手数料がかかり、手数料はクレジットカードの種類によって異なり、クレジットカードを利用した時のレートは、手数料と基準レートによって変わります。
クレジットカード海外利用時のレートの決まり方
海外でクレジットカードを使った時の手数料は、クレジットカードの種類によって異なるので、使うカードによって換算レートが変わります。換算レートとは、海外でクレジットカードを使った時に適用されるレートのことで、基準レートに手数料が掛け合わされて決まります。
海外でクレジットカードを利用すると、各カード会社の決済センターに利用情報が送られ、情報が到着した時点でのレートが基準となり、その基準となるレートに手数料を掛け合わせたものが換算レートとして決定します。
基準レートは国際ブランドごと、手数料はカード会社ごとに定められています。例えば、国際ブランドがVisaの楽天カードを使っている場合は、Visaが定める基準レートに楽天カードが定める手数料が掛け合わされて、換算レートが算出されます。
国際ブランドごとの基準レート
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基準レートは、国際ブランドごとに違います。国際ブランドとは、Visa、JCB、マスターカード、ダイナースクラブ、アメリカンエキスプレスの5大国際ブランドのことです。以下の表はそれぞれの国際ブランドの基準レートに関してまとめた表です。
ブランド名 | 適用する基準レート | 2017/10/12時点での対ドルの基準レート |
---|---|---|
Visa | Visaインターナショナルのレート | 112.58 |
JCB | JCBが定めているレート | 112.46 |
マスターカード | マスターカードインターナショナルのレート | 112.52 |
ダイナースクラブ | 指定金融機関の為替相場 | 非公表 |
アメリカンエキスプレス | アメリカンエキスプレスが指定した銀行間相場 | 非公表 |
このように、カード会社ごとに適用しているレートがそれぞれ違います。表をみると、JCBの基準レートがもっとも低く、Visaの基準レートがもっとも高くなっています。
しかし、これはあくまでも2017年10月12日の基準レートなので翌日には変わる可能性があります。したがって、翌日にはどこの国際ブランドの基準レートがもっとも安くなっているかはわかりません。この基準レートに手数料が加わるので、手数料についても見ていく必要があります。
また、Visa、JCB、マスターカードの3社は基準レートの情報を公開していて、インターネットから見ることができます。しかしダイナースクラブとアメリカンエキスプレスの2社は基準レートの情報を公開していません。
為替レートが適用されるタイミング
クレジットカードの利用データがカード会社に到着した日のレートが適用されて、料金が確定します。利用データがカード会社に到着するまでに、2日から4日程度かかると言われていて、カード利用日のレートとは異なります。
ここで注意しなければいけないのが、カードを利用してから利用データがカード会社に到着するまでの間にレートが上がってしまうと請求額も上がってしまうということです。
多くの場合はそれほど大きく変わりませんが、レートは毎日変動しているので、注意が必要です。反対に、利用データがカード会社に到着するまでにレートが下がれば、請求額も低くなるということになります。
クレジットカードごとの手数料
海外でクレジットカードを使った時の手数料は、カード会社によって違います。一般的に、手数料は1.6%から2.0%と定められているカード会社が多いです。ここでは、楽天カード、イオンカード、アメリカンエキスプレスの3種類を例にして解説します。
以下の表は、3種類のカードの国際ブランドとの組み合わせごとの手数料をまとめたものです。アメリカンエキスプレスのみ自社発行のカードなので、Visaなどの他の国際ブランドとの組み合わせはありません。
クレジットカード名 | Visa | マスターカード | JCB |
---|---|---|---|
楽天カード | 1.63% | 1.63% | 1.6% |
イオンカード | 1.6% | 1.6% | 1.6% |
アメックス | 2.0%(自社発行) | - | - |
このように、カード会社と国際ブランドの組み合わせによって、手数料は変わります。表を見ると、イオンカードのすべてのブランドと、楽天カードのJCBブランドが1.6%となっていて他のブランドより手数料がお得になっていることがわかります。アメリカンエキスプレスについては、カードの種類に関わらず、一律で2.0%となっています。
また、各カード会社ともゴールドカードやプラチナカードなどの上級クラスのカードでも、手数料や基準レートに違いはありません。
為替レートの良いカード
基準レートと手数料によって、為替レートは変わります。ここでは、これまで比較して解説してきたクレジットカードの中から、為替レートのいいおすすめのクレジットカードを紹介します。
イオンカード(全ブランド共通)
先ほどの表でも解説した通り、イオンカードは国際ブランドの種類に関係なく、手数料が1.6%なのでお得です。JALとの提携カードであるイオンJMBカードなど、イオンカードには様々な種類がありますが、カードの種類に関係なく1.6%となっています。
楽天カード(JCBブランド)
楽天カードは、Visa、マスターカードブランドが手数料1.63%なのに対して、JCBブランドのみが1.6%となっています。今後、楽天カードを海外で使う予定がある場合は、JCBブランドを選ぶとお得です。
クレジットカードのレートの注意点
各国際ブランドごとに基準レートは違いますが、為替レートは毎日変動しています。例えば、Visaの基準レートが最も低くなっている日もあれば、JCBの基準レートが低い日もあるなど、日々変わります。
そこで、手数料が低いクレジットカードを選ぶことでできるだけお得に海外でクレジットカードを利用することができます。
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