会社や個人事業主の方が持てる法人用クレジットカード(ビジネスカード)を作る際、選び方や申し込み方法で迷う事はありませんか?法人用クレジットカードのメリットや選び方、申し込み方法や入会審査の基準など、知りたい事を分かりやすくまとめました。
目次
法人用クレジットカードのメリットとは?
法人用クレジットカードとは企業や法人に対し発行されるカードで、会社名義の法人口座を支払い口座に指定できるので一般向けカードより限度額が高いのが特徴です。
個人的なカードと支払いを分ける事ができる上、経理システムへの取り込みもできるので経費の管理も楽になります。
例えば、ETCカードを追加発行できる法人用クレジットカードなら、社員ひとりずつにETCカードを渡して通行料金をまとめて管理する事も可能です。
一部法人用クレジットカードでは支払いを3か月先に設定できるので、キャッシュフローの安定にも役立ちます。
法人用クレジットカードの選び方
年会費で選ぶ
法人用クレジットカードの選び方に迷ったら年会費で選ぶのもひとつの案です。一般向けカード同様、法人用クレジットカードにも年会費無料のカードがありますが、カードの年会費は経費として計上できます。
その他にも三井住友ビジネスカードのように初年度年会費無料で翌年度以降は年一度の利用で無料となるなど、様々なタイプのカードがあります。
会社の規模や設立年数に合わせて選ぶ
法人用クレジットカードは、基本的には会社の規模に合わせて選ぶのがおすすめです。
個人事業主の方は審査に通るカードは限られる一方で、大規模の会社なら審査難易度が高くても審査に通りやすい傾向があります。
一般的には会社設立から3年以上経過しているかで経営の安定を判断するため、審査に影響してくるラインとなります。
利用限度額で選ぶ
これまで現金払いにしていた項目をカード払いに切り替える事で、精算の手間をなくしポイントを貯める事もできます。
追加カード利用分も本会員のカードに加算されるため、限度額を超えていて引き落としできなかったというケースもあるので限度額は少し余裕をみた方が良いでしょう。
利用限度額はカードやカードのランク(一般カード・ゴールドカード・プラチナカードなど)によって大きな開きがあり、例えばライフカードビジネスなら利用実績と決算報告書の提出により限度額が最高500万円になります。
保険が付帯しているかで選ぶ
国内・海外旅行傷害保険が付帯しているカードは出張の際も安心です。自動付帯ならカードを持っているだけで補償があり、利用付帯ならカード利用で補償が受けられます。
ランクの高いカードなら最高1億円の手厚い補償があり、破損や盗難を補償するショッピング保険が付帯しているカードもあります。
ETCカードの発行可能枚数で選ぶ
カードによってETCカードの発行可能枚数は異なります。営業車を多く抱える法人であれば発行可能枚数を忘れずにチェックしておきましょう。
例えばJCB法人カードなら本カード1枚に対して複数枚のETCカードを発行でき、ETCカードは年会費無料です。ETCカードの中にはガソリンが割引になるカードもあるので上手に選びましょう。
法人用クレジットカード申し込みの流れ
法人用クレジットカードの申込も基本的には一般向けクレジットカード同様に行いますが即日発行はできず、必要書類も一般カードとは異なります。
オンラインでの申し込みの流れは、申し込みフォームに入力後、郵送される申込書に記入と捺印を行い、必要書類を添えて返送後入会審査があり、審査通過すればカードが発行されます。
カード発行にかかる日数はおよそ2週間から3週間です。
■お申し込みの流れ例
- インターネットでお申し込み
- お申し込み情報を印字した書面が送付されてくる
- 書面に必要事項を記入・捺印し返送
- カード会社による審査・カード発行
- カードが郵送されてくる
法人カードを作るための必要書類
法人カードを作るための必要書類は、6か月以内に発行された登記簿謄本(もしくは印鑑証明書)と、代表者の本人確認書類(免許証など)のコピー、引き落とし用の口座(通帳など)です。
印鑑証明書を提出した場合は事業報告書や定款といった書類が別途必要になるため登記簿謄本を用意した方が良いでしょう。
法人用クレジットカードの審査基準
会社設立から3年以上経っているか
法人用カードは一般カードとは審査基準が異なり、会社設立からの年数も審査基準となります。
カード会社によっては申し込み条件として設立年数を公開しているため、審査に通るか不安な場合は条件を満たしているカードを選びましょう。
審査通過の目安としては、会社設立から3年が経過しているかどうか、です。
黒字決算を2期以上出せているか
安定して黒字決算を出せているかも法人用カードの審査基準です。
目安として2期以上連続して黒字決算が出ていると審査に通りやすく、赤字の場合は審査通過が厳しいでしょう。
固定電話を置いているか
カード審査では会社の電話番号が固定電話の番号であるかどうかもチェックされます。
固定電話は信用の証とみなされ、あれば審査にプラス評価がつきます。
クレジットヒストリーに傷はないか
信用情報であるクレジットヒストリー(クレヒス)に傷があると審査落ちの可能性が高くなります。
具体的には、延滞や貸倒など債務事故を起こしてブラックリスト入りしているとカードが作りづらく、逆に毎月きちんと返済していれば良いクレジットヒストリーが築けます。
おすすめの法人用クレジットカード
三井住友ビジネスカード
三井住友ビジネスカード for Owners 三井住友カード
カードの特徴
三井住友が発行するビジネスカードのベーシックなカード。開業したての個人事業主でも審査通過可能
発行会社 | 三井住友カード株式会社 | ポイント還元率 | 0.5% |
---|---|---|---|
年会費 | 初年度年会費無料 1,375円(税込)+税 パートナー会員1名につき 税込440円 |
付帯保険 | 海外旅行傷害保険 最高2,000万円(利用付帯) ショッピング保険 最高100万円 |
追加カード・電子マネー | ETC、iD、Apple Pay、プラスEX、PiTaPa、WAON | カード利用枠 | 10~80万円 |
三井住友ビジネスカード(ビジネス三井住友カード)は、年会費1,375円(税込)の中小企業の方向けクレジットカードです。
限度額は100万円でETCカードの複数枚発行にも対応、初年度年会費無料です(翌年度以降も年一度利用で無料)。
海外キャッシングも利用可能で最高2,000万円の海外旅行傷害保険も利用付帯、海外のみショッピング保険も付きます。
オリコ EX Gold for Biz
オリコ EX Gold for Biz
カードの特徴
年会費格安のビジネスゴールドカード。年間利用額に応じてポイント還元率が上がるためポイントが貯まりやすく、海外旅行保険の内容も充実したカード
発行会社 | オリエントコーポレーション | ポイント還元率 | 0.5% |
---|---|---|---|
年会費 | 2,200円(税込) | 付帯保険 | 海外旅行傷害保険 最高2,000万円(自動付帯) 国内旅行傷害保険 1,000万円(自動付帯) ショッピング保険 最高100万円 |
追加カード・電子マネー | ETC、iD、QuicPay、Apple Pay | カード利用枠 | 10~300万円 |
オリコ EX Gold for Biz(オリコ エグゼクティブゴールドフォービズ)は、ゴールドカードでありながら初年度年会費無料、翌年度以降も2,000円と低価格なカードです。
個人事業主向けの「EX Gold for Biz S」と法人代表者向けの「EX Gold for Biz M」の2種類があり、限度額はどちらも300万円でETCカードも無料で発行できます。
法人代表者向けは年会費無料で追加カードを3枚まで発行可能、個人事業主向けは100万円までのキャッシングが利用できます。
セゾンプラチナアメックス
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
カードの特徴
プラチナカードとしては安い22,000円(税込)という年会費で、年間200万円を超える利用で年会費半額になるカード。ビジネスだけでなく、個人でも申し込めるプラチナカード
発行会社 | クレディセゾン | ポイント還元率 | 0.5% |
---|---|---|---|
年会費 | 22,000円(税込) | 付帯保険 | 海外旅行傷害保険最高1億円(自動付帯) 国内旅行傷害保険最高5,000万円(利用付帯) |
電子マネー | QUICPay、楽天Edy、iD | ポイント | 永久不滅ポイント |
ビジネスオーナー向けのセゾンプラチナアメックスは年会費22,000円(税込)ですが、年間ショッピング200万円以上利用で半額となる限度額最高1,000万円のカードです。
会員向け優待サービスが充実しているのが特徴で、ビジネス用品やレンタカー、宅配など様々な割引があります。空港ラウンジやハイヤー送迎、ゴルフ倶楽部の入会といった上質なサービスはプラチナカードだけの特典でしょう。
保険やビジネスサポートを重視する方にもおすすめの一枚です。