クレジットカード審査で行われる「在籍確認」の有無はカードを申し込む際に気になる点でしょう。
そこで今回は、在籍確認なしで申し込めるカードはある?という疑問を解消しながら、アルバイトや派遣社員・自営業の場合の在籍確認など気になるポイントを分かりやすく解説していきます。
目次
在籍確認とは?
在籍確認とは、クレジットカードを申し込んだ際に「勤務先」として記載した職場で実際に働いているかをチェックするための電話確認です。
クレジットカードは後払い方式の決済用カードのため、入会審査では借りたお金を返済するための返済能力も重視されます。
基本的に無職で収入がない場合、クレジットカードは作れないため、在籍確認できちんと職に就いているかを調べる狙いもあるのです。
在籍確認ではどんな事を聞かれる?
在籍確認では、勤務先で申込者が働いているかを主にチェックするため、難しいことを聞かれる心配はありません。
例えば、申込者が席を外していても「○○さんはおられますか?」という質問に「ただ今〇〇は席を外しております」という答えが返ってこれば確認が取れたという扱いになり、在籍確認は終了します。
申込者本人が在籍確認の電話に出た場合も生年月日など簡単な内容の受け答えだけで完了するので、可能であれば在籍確認の電話がかかってくるかもしれないと同僚に伝えておくとスムーズに在籍確認ができるでしょう。
アルバイトや自営業の場合の在籍確認は?
申込者がアルバイトの場合は、アルバイト先に在籍確認の電話がかかってくることになり、自営業で自宅が仕事場の場合は自宅に電話がかかってきます。
いつでも連絡がつくように、自宅の電話番号は固定電話と携帯電話の両方を記載しておきましょう。
携帯電話より固定電話の方が審査では高評価となります。
在籍確認の電話に出られなかった場合
勤務先の営業時間外など、在籍確認の電話に出られなかった場合は改めて電話がかかってきます。
在籍確認が必要とされる場合、確認が取れるまでカードが発行されないので注意しましょう。
早くクレジットカードを発行したい場合は特に、在籍確認の電話がかかってきたら速やかに応対してください。
カードの更新時は在籍確認がない
クレジットカードは3年~5年で更新されますが、基本的に更新時には在籍確認は行われません。
カード更新の際には、クレヒス(クレジットヒストリー)と呼ばれる信用情報がみられ、延滞などのトラブルがあった場合は審査落ちの恐れも出てくるので気を付けましょう。
カードを申し込んだ時は会社員で、更新時に無職となった場合でもクレヒスに問題がなければそのまま更新カードが発行されるケースもあります。
例えば、現役時代にクレジットカードを作って、無職の年金受給者になったとしてもクレヒスが良好であれば更新時にクレジットカードが発行されないということはありません。
在籍確認があれば審査に通る?
一般的に在籍確認の電話がかかってくるのは審査の終盤のため、在籍確認があった場合は審査に通る可能性が高いといえます。
もし、クレヒス(クレジットヒストリー)などに問題があった場合は在籍確認の前に審査落ちとなるため、在籍確認の電話は審査通過まであと一歩の段階でかかってくるのです。
クレジットカードを作る時に在籍確認がない場合とある場合の違い
結論からいうと、100%在籍確認なしで作れるクレジットカードはありません。
しかし、在籍確認がないケースとあるケースにはいくつかの特徴があります。
クレジットカードを作る時に在籍確認がない場合の特徴
クレジットカードを作る時に在籍確認がない場合の特徴は、主に以下の通りです。
- クレヒス(クレジットヒストリー)に問題がない
- 発行スピードが早いクレジットカードを申し込んだ
- 他のサービスで本人確認ができる
- 派遣社員は在籍確認が行われない場合もある
それぞれの項目を詳しくみていきましょう。
クレヒス(クレジットヒストリー)に問題がない
クレヒス(クレジットヒストリー)に問題がない場合、在籍確認なしでカードが発行されるケースがあります。
クレヒスとは、過去のクレジットカードやローンの利用履歴のことで、カード会社は信用情報機関に記録された情報を審査の際に照会することが可能です。
信用情報機関には勤務先の情報も記録されているため、すでにカードを利用していて勤務先に変更がなく、良好なクレヒスが残っていれば在籍確認なしでカードが発行されることもあります。
発行スピードが早いクレジットカードを申し込んだ
スピード発行を売りにしているカードは在籍確認なしでカードが作れる可能性が高くなります。
例えば楽天カードやイオンカードのような申し込み数が多いカードは、一人ずつ在籍確認の電話をかけていると発行スピードが遅くなってしまうので、カード会社が在籍確認を必要と判断した場合にのみ在籍確認を行っているのです。
JCBカードでは在籍確認があるケースが多いとされていて、発行スピードが早いからといって全てのカードで在籍確認なしとなる訳ではありませんが、ひとつの目安にはなるでしょう。
同様に、カードの申し込みが増える春先にも在籍確認を省くケースがあります。
他のサービスで本人確認ができる
楽天銀行の口座を持っている方が楽天カードを申し込んだなど、系列会社のサービスなどで本人確認が済んでいる場合も在籍確認なしでカードを発行できることがあります。
近頃は銀行も積極的にクレジットカードの発行を行っていてATM手数料が無料になる特典などもあるので、すでに口座を持っている銀行のカードを作るのもおすすめの方法です。
派遣社員は在籍確認が行われない場合も
申込者が派遣社員の場合、在籍確認なしでクレジットカードを作れる確率がアップします。
これは多くの社員を抱える派遣会社では、なりすましのリスクを避けたり、個人情報保護の観点から在籍確認の電話を拒否する場合が多くあるためです。
ただし勤務先の電話番号の申告は必要なので、派遣社員の方がクレジットカードを申し込む場合は電話番号の欄に「派遣元」の電話番号を記載してください。
クレジットカードを作る時に在籍確認がある場合の特徴
クレジットカードを作る時に在籍確認がある場合の特徴は、主に以下の通りです。
- クレヒスに問題がある
- クレヒスがない
- 転職したなど勤務先が変更になった
- 消費者金融系クレジットカードを申し込んだ
- 申し込み時の記載内容に不備があった
それぞれの項目を詳しくみていきましょう。
クレヒス(クレジットヒストリー)に問題がある
クレヒス(クレジットヒストリー)に問題がある場合、在籍確認が行われるケースが増えます。
例えば、クレジットカードで61日以上または3か月以上の延滞を起こした場合はクレヒスに「異動」という、いわゆるブラックリスト入りの記録が5年間残ってしまうので要注意です。
カードやローン以外にも、スマホ本体の分割払い(割賦販売)もクレヒスに記録されるため、延滞を起こすとその後カードが作りづらくなります。
信用情報機関の他にも、カード会社独自の社内ブラックもあるため、JCBでトラブルを起こした場合、半永久的にJCBのカードが作れない恐れが出てくるため気を付けてください。
クレヒス(クレジットヒストリー)がない
クレヒス(クレジットヒストリー)そのものがない「スーパーホワイト」と呼ばれる方も在籍確認が行われるケースが増えます。
今までにカードやローンを利用したことがない方のうち、20代であれば問題視されませんが、そのまま30代後半や40代になった方は返済能力を調べる術がないため、在籍確認を行って就労状況を確認する必要があるためです。
転職したなど勤務先が変更になった
転職をしたなど、勤務先が変更になった場合も在籍確認が多く行われます。
カードやローンを利用していてクレヒス(クレジットヒストリー)が残っていても、クレヒスに記録されている勤務先と、新しいカードを申し込む際に記載した勤務先が異なる場合は確認する必要が出てくるからです。
カード審査では勤続年数もひとつの判断材料となるため、転職を繰り返している方は不利になってしまいます。
消費者金融系クレジットカードを申し込んだ
消費者金融系のクレジットカードにはカードローン機能が付いていて、カードローンは貸金業法に基づいた審査が必要となります。
そのため、申し込み内容や状況によっては在籍確認の連絡をとる場合もあります。
消費者金融系クレジットカードの在籍確認は担当者の個人名で行われますが、社員証の提出など在籍確認を代わりの方法で対応してくれる場合もあるため、在籍確認が不安な方は申し込み時に相談してみると良いでしょう。
申し込み時の記載内容に不備があった
カード申し込み時の記載内容に不備があると、職場や自宅・携帯電話に電話がかかってくる場合があります。
申し込みの際は誤字脱字にも注意して、本人確認書類も正しく提出してください。
申込書を使って郵送で申し込むと記載ミスによる審査落ちのリスクが高いため、インターネット申し込みがおすすめです。