「現金と違ってお金を使っている感覚がないから、クレジットカードを持つと使いすぎて借金を抱えてしまうのではないか」と心配になってクレカを作れない人がいます。
クレジットカードを使いすぎると借金を抱えてしまうだけでなく、今後のクレカ審査に通らなくなったり、住宅ローンなどのローン審査にも悪影響になったりするので不安な気持ちになるのも分かります。
しかし、クレジットカードを利用すれば、ポイント還元を受けられたり、特定のお店で割引を受けられたりといった特典があるだけでなく、キャッシュレスの世の中に移行しているということもあって、クレカを持ちたいという人も多いはず。
そこでここでは、クレジットカードを使いすぎないためにできる対策を解説していきます。
目次
クレジットカードの使いすぎを防ぐための対策
クレジットカードを使いすぎるのはどんな時か、どうすれば使いすぎを防げるのかを解説していきます。
利用お知らせメールや利用明細を定期的にチェック
クレジットカードの利用明細は毎月確認できているでしょうか。利用明細を見ればカードを使った日にちや、店舗、金額をすべて確認することができます。毎月支払いが近くなると利用明細が封筒やはがきで送られてくるのが一般的ですが、最近ではあらかじめサイトやアプリでの確認設定になっていると紙では送られてこない場合もあります。
また、毎月の紙の明細書をWEB明細に切り替えると紙代や郵送料分をポイントで値引きしてくれるカードもあります。
利用明細はクレジットカードの公式アプリや専用サイトにログインするか、お問い合わせ窓口に電話することで現在の利用金額を知ることができます。こまめに利用明細や、利用速報のメールを確認することで、使いすぎ防止にもなる上に、万が一の不正利用や料金が二重に引き落としされているなどの異変があった場合にもすぐに気付くことができます。
アプリやメールを事前に設定しておけば、明細が反映されたタイミングでお知らせしてくれる機能もあるので活用しましょう。
利用限度額を低く設定する
使いすぎを防ぐためにはあらかじめ支払いに無理がない金額に利用限度額を引き下げる方法があります。限度額は最大でいくらまでカードが使えるかということで、毎月の利用金額が引き落としされて金額が反映されるまでのサイクルを考えると自分の月収よりも多めの金額に設定にされていることが多いです。
月の手取り20万円の人が限度額20万円のカードを最大まで使ってしまえば、当然次の月の支払いが難しくなります。限度額いっぱいまで使いすぎてしまう可能性があるのであれば限度額を引き下げておくことで限度額が超えると一時的にカードが使えなくなるためリスクが減らせます。
利用限度額を減額申請する方法
使いすぎを防ぐために減額申請をするには、クレジットカードの公式サイトやアプリから申請するか、お問い合わせ窓口に電話連絡をすると減額を申請することができます。
一度利用限度額を低くしてしまうと、また同じ金額に引き下げるには「増額申請」というものがありますが、減額と違って増額申請をすると再審査が入り、収入証明書などの提出が必要な場合もあるのでこまめに変更するものではないことを覚えておきましょう。
限度額を引き下げたあとに、一時的に支払いが多くなりそうな月がある場合は増額申請よりも通りやすい「一時増額申請」を利用するのがおすすめです。
一定額の超過を知らせるサービスを利用する
クレジットカード会社によっては、カードの利用限度枠の中で自分が設定した金額を超えるとメールやアプリ通知などでお知らせしてくれる機能があります。
例えば、利用限度額が20万円で1ヶ月の利用は10万円以下に抑えたい場合は9万円に設定しておけば、超えた時点でお知らせメールや通知を受け取ることで使いすぎを防ぐことができます。
リボ払いは絶対に利用しない
通称「リボ払い」と呼ばれるリボルビング払いは、限度額いっぱいまで利用していたとしてもあらかじめ設定された数千円〜数万円の一定額を毎月返済していくので月々の支払い負担が減り、一見便利な支払い設定ですが、返済が長引くほど15〜18%程度の金利手数料がかかり続けます。月々の支払いが一定になるため、使いすぎに気づかず限度額いっぱいまで使っていて、返済しているお金もほとんどが利息分に充てられていていつまでも利用残高が減らないということになりがちなので、リボ払いは絶対に利用しないようにしましょう。
申し込むカードの支払い方法がリボ払いに限定される「リボ払い専用カード」や、「支払い名人」、「楽Pay」などの一見リボ払いかどうか分かりづらい名称になっているカードになっていて、利用するつもりが無くても気が付くとリボ払いを利用してしまっていたという人もいるので注意してください。
万が一リボ払いしてしまったものは、なるべく早い時点で一括返済をすることで金利手数料を長い期間支払うことを防げます。
分割払いやボーナス一括払いも極力利用しない
分割払いは2回払いまでなら手数料がかからないものや、ボーナス一括払いも手数料がかからないため気軽に利用してしまいがちですが、支払いが後回しになるほど利用している感覚が薄れてしまい使いすぎに繋がるため基本的にはすべて一括払いのみで利用するのがおすすめです。
キャッシング枠を使わないようにする
クレジットカードの使いすぎを防ぐには、キャッシング枠をしないのがおすすめです。
キャッシング枠とは、普段のお買い物や支払いに利用できるショッピング枠とは別にお金を借りられる利用枠の事です。クレジットカードのキャッシング枠は金利が15.0%~18.0%となっており、カードローンの3.5%~18.0%と比較するとかなり高いので気軽に使わないように注意してください。
使わないカードは解約する
クレジットカードを作ると、初回特典でポイントが多めにもらえるなどのキャンペーンが多く複数枚カードを作りたい人や既に複数枚持っている人は多いのではないでしょうか。クレジットカードの使いすぎを防ぐには使わないカードは解約して整理することがおすすめです。条件付き年会費無料のカードの場合、気づかずに年会費を支払っていることもあるでしょう。
また、なんとなく勧められて作ったカードで複数のカードに請求がある場合はできるだけ1枚にまとめることで毎月の支出も確認しやすくなり使いすぎ防止・節約につながります。
デビットカードを利用する
クレジットカードを使うのが怖い場合は、まずはデビットカードを使ってみるのも良いでしょう。
クレジットカードは利用料金を一旦カード会社が負担し、支払日に利用者が返済するという“一時的にお金を借りている状態”になりますが、デビットカードは紐付けされている口座から即時引き落としされるため現在口座に入っている金額までしか使うことができません。
基本的にクレジットカードと同じように使えて、使いすぎ防止としてはおすすめですが、ポイント還元率はクレジットカードよりも劣ってしまいます。
クレジットカードを持ち歩かない
お買い物でつい使いすぎてしまう人や、お酒が入るとタクシー代や飲食代をすぐにクレジットカードで支払ってしまう人は使いすぎに注意が必要です。心当たりがある場合は、固定費の支払いややネットショッピングだけの利用と決めて基本的にカードを持ち歩かないことがおすすめです。
財布のお金が足りない時は近くのATMを利用するか、デビットカードを利用するようにしてクレジットカードは基本的に家に置いておくのが安全です。実家暮らしであれば信用できる家族に預けてしまうのが安全策でしょう。
クレジットカードの支払いを滞納してしまったらどうなる?
カードを使いすぎてしまい、「支払いが間に合わない」「次の給料日まで放置しておく」などで支払いの遅延や延滞を起こした場合はどうなるのでしょうか。
数日の遅延であれば、カード会社も支払日の忘れなどを予想して多めに見てくれますが繰り返しの遅延や3ヶ月以上連続の延滞でブラックリスト入りとなる可能性があります。
個人信用情報機関に「ブラックリスト」として登録されてしまう
繰り返しの支払い遅延や3ヶ月以上連続の延滞を起こすと、カード会社や消費者金融などが加盟する個人情報信用機関に金融事故情報として「異動」という記録が残ってしまいます。この、個人情報信用機関に「異動」情報が記録されている状態を一般的に「ブラックリスト」と呼びます。
個人情報信用機関にブラックリストとして記録が残ると、新しくクレジットカードやカードローンを申し込んでも、審査の際に情報が照会されるため数年間は審査に通過することはほぼできない状態となってしまいます。クレジットカードはもちろん、住宅ローンなども同じ理由で審査に通らなくなるため将来のためにも利用と返済のバランスが大事になります。
最悪の場合は即強制解約の場合も
数回延滞を起こしても、支払いをすればクレジットカードの有効期限まではカードの利用できる場合が多いです。有効期限が近づいたカードは基本的に新しい有効期限のカードが送られてきますが、利用状況があまりよくない会員の場合は契約更新なしとなり、期限までで契約終了となる可能性があります。
契約更新はまだ先の話だと思う人も多いと思いますが、カード会社によっては利用状況が悪いと有効期限内でも即強制解約になってしまうことも考えられます。強制解約になってしまうと問い合わせしても強制解約の理由を聞き出したり、カードを元に戻したりすることはできません。
支払いが遅れた場合は早めにカード会社に連絡する
もし返済が遅れてしまった場合は、返済が遅れた旨をカード会社に正直に伝えましょう。カード会社にはオペレーターが対応するカスタマーセンターが設置されていますので可能な限り早く、できれば催促の電話がかかってくる前に連絡を入れます。事情を説明すると次の引き落とし日を教えてくれたり、払込票が届く事を知らせてくれたり、何かしらアドバイスを受ける事ができます。
返済が遅れたとしても次の引き落とし日までに速やかに支払う事が肝心です。クレジットカードの支払いを何度か延滞してしまうと、たった一日であっても個人信用情報機関に延滞の記録が残ってしまう場合があります。