クレジットカードを作るなら学生のうちに作っておくのがおすすめです。
クレジットカードの申し込みには審査があるため、学生のうちは作れても社会人になると作れないカードが出てきます。
そこで今回は、学生が社会人になる前にクレジットカードを作っておくべき理由を解説しながら、クレジットカードを作った後の注意点についてもまとめました。
大学生のクレジットカード所持率は53%
日本クレジット協会が2018年に公表したデータによると、大学生のクレジットカード所持率は53.6%で半数以上がカードを持っているという結果が出ました。
学年が上がるごとにカードの所持率が上がる傾向があり、カードを作った理由はインターネットショッピングの利用や海外旅行保険のためという声が目立ちます。
成人一人あたりのクレジットカード保有枚数は2.7枚といわれていて、一人で複数枚のカードを持っていることも珍しくありません。
学生が社会人になる前にクレジットカードを作っておくべき理由
学生のうちはクレジットカードの審査に通りやすい
学生のうちにクレジットカードを作っておくべき理由のひとつが、学生のうちは審査に通りやすいという点です。
クレジットカードの審査では「支払可能見込額」というカードの支払いに充てられる金額を調査・計算した上で限度額が決まりカードが発行されます。
この時に学生なら親族の収入と合算して支払可能見込額を計算することができ、学生向けカードに多い「限度額30万円以下のカード」については、原則として支払可能見込額の調査は行われません。
- 限度額30万円以下のカード…支払可能見込額の調査なし(収入なしでも作れる)
- 限度額30万円以上のカード…支払可能見込額の調査あり(収入なしでは作れない)
そのため、学生のうちは収入(年収)がなくても問題なくカードが作れますが、社会人になると本人の収入が調査され、限度額が30万円以上の一般向けカードも支払可能見込額の調査が必要なので、収入なしの状態でカードを作ることはできません。
また、最初に作ったクレジットカードは長く使い続けてもらえるため、カード会社は学生の審査難易度を下げて優遇しているという面もあります。
社会人になると職業によって審査の通りやすさが異なり、正社員であれば有利になりますが、フリーターなど収入が不安定な職業に就くと不利になるため注意が必要です。
学生向けのお得なクレジットカードがある
多くのカード会社では学生向けにお得なクレジットカードを発行しています。
「JALカード navi」のように学生のうちはマイルが貯まりやすくなるカードや、在学中は年会費が無料になるカードもあります。
海外留学や旅行で旅行保険・キャッシングが利用できる
大学生になると留学や卒業旅行で海外を訪れる機会も増えますが、そんな時にもクレジットカードが便利です。
例えば海外旅行傷害保険が付帯したカードなら、カードを持っていたり旅費を支払ったりするだけでケガや病気に対する補償を受けられます。
また、キャッシング機能付きのカードなら街角にあるATMで現地通貨を引き出すことができ、両替所に並ぶ必要もなく手数料も割安でお得です。
エポスカードのように即日発行可能なカードなら申し込んだその日のうちにカードを受け取れるので、すぐにカードが必要な時でも間に合います。
将来カードやローンの審査で有利になる
学生のうちからクレジットカードを作って良い利用履歴(クレジットヒストリー)を残しておくと、将来クレジットカードやローンを申し込んだ時の審査でも有利になります。反対に、カードを利用せずクレジットヒストリーのないまま30代を過ぎると「スーパーホワイト」というカードが作りづらい状態になってしまうため要注意です。
クレジットカードを持ったあとに注意したいこと
支払い延滞はブラックになり将来のカード・ローン審査に影響する
クレジットカードの利用代金を延滞(滞納)すると、俗にいう「ブラックリスト入り」の状態となり将来クレジットカードやローン審査(住宅ローンなど)に影響するため注意してください。
具体的には61日以上または3か月以上延滞した場合に「異動」という記録が5年間残ってしまいます。
その間はカードやローンの審査に通りづらくなってしまうため、延滞は起こさないようにカード代金の引き落とし口座の残高にも気を配りましょう。
就職した時や引っ越した時はクレジットカードの登録情報を変更する
就職した時や、引っ越した時はクレジットカードの登録情報を変更する必要があります。
例えば、三井住友カードなら学生のうちの限度額は10万円から30万円となっていますが、社会人になると最大100万円に限度額がアップするので、社会人になったらカード会社の公式サイトなどから登録情報を変更しておきましょう。
引っ越した際にも住所変更を行わないと明細書や重要書類・更新カードなどが届かなくなる恐れがあるので、忘れずに住所変更の手続きを行ってください。
金利手数料が発生するリボ払いは利用しない
リボ払いとは、月々の支払いを一定額に抑えられる支払い方法です。
便利な反面、15%程度の金利手数料が発生したり、リボ残高があるうちに新たにリボ払いで買い物をすると支払い額や手数料が膨らみ、支払い期間が長期化するというデメリットがあります。
クレジットカードを利用する時は手数料が発生するリボ払いや3回以上の分割払いは避け、できるだけ一括払い(一回払い)や二回払いなど手数料がかからない支払い方法を利用しましょう。
クレジットカードを他人に貸した場合は補償の対象外になる
クレジットカードは契約者本人のみが使用でき、家族であっても他人に貸すことは禁止されています。
他人にカードを貸した場合は、紛失したり盗難に遭っても規約違反のため紛失・盗難補償の対象外となるので注意が必要です。
インターネットショッピングならカード情報さえあれば買い物ができるので、他人の目に触れるところにカードを置きっぱなしにするのは避けましょう。
クレジットカードの作りすぎに注意
クレジットカードの保有枚数はできれば2枚、多くても3枚程度にとどめるのがベストです。
クレジットカードに一人あたりの枚数制限はなく、審査に通れば何枚でも持つことができますが、利用限度額の総額は決まっているためカードの枚数が増えると後に作るカードの限度額が下がることがあります。
また、何枚もカードを使っていると管理が難しく、ポイントも分散して貯まりにくいでしょう。
おすすめなのは、異なる国際ブランドのカードを2枚持ちすることです。
例えばVisaとMasterCardを1枚ずつ作っておくと使えるお店が増えて、2枚とも旅行保険付きのカードならケガや病気の補償額を合算して手厚くすることもできます。
家計簿アプリをクレジットカードと連携して使いすぎを防げる
学生がクレジットカードを持たない理由として多いのが「使いすぎが心配」というものですが、クレジットカードの連携ができる家計簿アプリなら支出の管理が簡単にできます。
カードを利用すると自動的に家計簿に入力されるのでレシートを読み取ったり入力する手間が省け、金額やグラフ表示で支出を確認できるので無駄遣いも減って節約になるでしょう。
クレジットカードには限度額があり、限度額を超えて利用することはできないので、使いすぎが不安な場合は限度額の減枠(減額)手続きをしておくのもひとつの方法です。
反対に限度額が足りなくなった場合は、審査を受けて増枠(引き上げ)することもできます。
学生におすすめのクレジットカード
在学中年会費無料で海外旅行保険が付く「三井住友カード(学生)」
三井住友カード(NL)
カードの特徴
三井住友カードが発行する人気の銀行系カード。在学中年会費無料で海外旅行保険が付き、コンビニで還元率5倍・ネットショッピングでも数倍お得になる特典も。
発行会社 | 三井住友カード株式会社 | ポイント還元率 | 0.5% |
---|---|---|---|
年会費 | 永年無料 | 付帯保険 | 最高2,000万円(利用付帯) |
電子マネー | iD、PiTaPa、WAON(ApplePay利用可能) | ポイント | Vポイント |
おすすめポイント
- 最高2,000万円補償の海外旅行保険(利用付帯)
- 国際ブランドはVisaとMasterCardの2種類から選べる
最高2,000万円補償の海外旅行保険(利用付帯)
三井住友カードのメリットは、最高2,000万円補償の海外旅行傷害保険が付く点です。
事前に旅費などをカードで支払うと「利用付帯」の保険が付き、海外での病気やケガに備えることができます。
ただし、疾病治療費用・傷害治療費用はどちらも50万円補償なので、補償額を上乗せできるようにもう一枚保険付きのカードを作っておくと安心です。
国際ブランドはVisaとMasterCardの2種類から選べる
三井住友カードはVisaとMasterCardの2種類から選ぶことができます。
MasterCardはヨーロッパ方面に強いカードといわれているので、留学や旅行でヨーロッパ方面を訪れる予定がある方にはMasterCardがおすすめです。