デビットカードは、クレジットカードと同じように使える便利な決済用カードです。
ネットショッピングや街のお店など様々な場所で利用でき、審査なしでも持てるためクレジットカードが作れない高校生でも作れるカードとして人気があります。
ここでは、デビットカードとは?という基礎知識からクレジットカードとの違い、デビットカードの作り方や必要書類、おすすめのデビットカードもご紹介していきます。
デビットカードとは?
デビットカードとは、即時決済方式の決済用カードです。
銀行口座と紐付けされているため、使ったその場で代金が引き落とされるのが特徴で、クレジットカードと同様にVisa・Mastercard・JCBなど国際ブランドが付いたカードなら、多くの加盟店やインターネットショッピングなどで利用できます。
デビットカードは15歳や16歳から審査なしで作れるものもあり、クレジットカードが作れない高校生や、審査に通らない方でも作れるのもメリットです。
最近ではクレジットカードと同様にカードの利用でポイントがたまるデビットカードが人気を集めています。
国際ブランド付きのカードと「J-Debit」カードの違いに注意
注意したいのが、Visa・Mastercard・JCBなど国際ブランドが付いたデビットカード以外に、専用のネットワークを持つ「J-Debit」というデビットカードがあることです。
国際ブランド付きのカードなら加盟店数が多いので不便を感じることはありませんが、J-Debitの利用は日本国内のみに限られていて海外では利用できず、J-Debit加盟店でしか利用できません。
その上、J-Debitは原則としてネットショッピングでは利用できないので注意しましょう。
国際ブランド付きカード | J-Debitカード | |
---|---|---|
加盟店数 | 約4,400万か所(Visaの場合) | 約45万か所 |
海外での利用 | 〇 | × |
インターネットショッピング | 〇 | × |
例えば、Visaブランドのデビットカードなら国内外の4,400万か所で利用できますが、J-Debitの場合は国内の45万か所の加盟店での利用に限られています。
デビットカードとクレジットカードの違い
料金を支払うタイミング
デビットカードとクレジットカードの最も大きな違いは「料金の支払い方法」です。
デビットカード | クレジットカード | |
---|---|---|
発行会社 | 銀行 | クレジットカード会社 |
決済方式 | 即時決済方式 | 後払い方式 |
支払い方法 | 一回払いのみ | 一回払い・分割払い・リボ払いなど |
年齢制限 | 15歳以上 | 18歳以上(高校生不可) |
入会審査 | 原則としてなし | あり |
キャッシング機能 | 利用不可 | 利用可能 |
限度額 | 口座残高の範囲内 | カードによって異なる |
ETC利用・ETCカードの発行 | × | 〇 |
前述の通り、デビットカードは即時決済方式のカードなので利用ごとに代金が引き落とされますが、クレジットカードは後払い方式となっていて、1か月分の料金を翌月または翌々月にまとめて支払います。
クレジットカードであれば一回払い(一括払い)の他に分割払いやリボ払いなどが利用できますが、デビットカードで利用できるのは一回払いのみです。
デビットカードは原則として審査なしで持てる
後払い方式のクレジットカードは代金をカード会社が立て替える信用販売となるため、申し込み時には利用者の返済能力を調べるための入会審査が行われます。
対して、銀行が発行する即時決済方式のデビットカードは、一部のカードを除き代金を立て替える必要がないので、入会審査なしで作ることができるのです。
このため、デビットカードは銀行口座さえ持っていれば、18歳未満の高校生でも作れます。
キャッシングはデビットカードでは利用できない
その他にも、多くのクレジットカードで利用できるキャッシング機能は、デビットカードでは利用できません。
例外として、イオンデビットカードのように海外のATMやCDで口座残高の範囲内で現地通貨を購入できるデビットカードや、キャッシュカードとしての機能を備えていて預金の引き出しができるデビットカードならあります。
デビットカードの利用限度額は口座残高の範囲内
クレジットカードの場合は、カードの種類や利用者の収入に応じて個別に利用限度額が設定される一方で、デビットカードの利用限度額は口座残高の範囲内または自分で設定した金額となっています。
クレジットカードであれば、カードを使う時点で口座残高が足りなくても引き落とし日までにお金を用意できれば大丈夫なので支払いができますが、デビットカードの場合はカードを使う時点で口座残高が足りないと支払いができません。
デビットカードはETCが利用できない
デビットカードは、高速道路にあるETCでは利用できません。
これは、ETC料金は後払いとなるので即時決済であるデビットカードでは対応できないためです。同様に、デビットカードではETCカードの発行もできません。
その他にも、デビットカードは飛行機の機内販売や、ガソリンスタンドなど使えない場所もある点には注意しましょう。
デビットカードの作り方
デビットカードを作る流れ
デビットカードを作る流れは、口座開設→本人確認書類提出→カード発行というのが基本ですが、本人確認書類の提出はカード受け取り時に行われる場合もあります。
紐付け用の銀行口座は、カードを発行している銀行の口座を用意する必要があり、違う銀行の口座では作れないので注意しましょう。
多くの銀行ではデビットカードの申し込みと同時に口座開設ができるので、先に口座を作っておく必要はありません。
ネット銀行であれば口座開設とカード発行の手続きをオンライン完結できますが、メガバンクや地方銀行だと来店が必要となる場合があります。
デビットカードの作り方(楽天銀行デビットカードの申し込み方法)
ここでは、楽天銀行デビットカードを例にデビットカードの作り方を説明していきます。
楽天銀行デビットカードは、カードの申し込みと同時に口座開設ができるカードです。
楽天銀行の口座を持っていない方は公式サイトにある「口座開設をして楽天銀行デビットカードを申し込む」という緑色のボタンから楽天会員のログインをすると、お客様情報が入力された状態で申し込みページが開くので「キャッシュカードの選択」から希望するデビット機能付きキャッシュカードを選んで手続きを行います。
すでに楽天銀行の口座を持っている場合
すでに楽天銀行口座を持っている場合は「楽天銀行口座をお持ちのお客さま」と書かれている下にあるオレンジ色の「ログイン」ボタンから申し込みを行います。
この場合は、ログイン後に表示される画面から「カード・ATM」を選択して「カードを申し込む」に進んで、申し込みたいデビットカードを選んでください。
カード発行までの日数
楽天銀行デビットカードの場合、口座開設と同時にデビットカードを申し込んだ場合は口座開設後約1週間~10日でカードが届き、すでに楽天銀行の口座を持っていた方がデビットカードを申し込んだ場合は、申し込みから約5~7営業日後のお届けとなっています。
必要書類
デビットカード申し込みの際に必要となるのは、本人確認書類と印鑑の2点です。
一部のネット銀行などは印鑑不要でデビットカードが申し込めることもあります。
印鑑が必要となる場合は、シャチハタなどインク式の印鑑ではなく、朱肉で捺印するタイプの印鑑を使用してください。
楽天銀行デビットカードの場合、本人確認書類として利用できるのは以下の書類です。
- 運転免許証
- 運転経歴証明書(平成24年4月1日以降に交付されたもの)
- パスポート
- 個人番号カード(顔写真付き)
- 住民基本台帳カード(顔写真付き)
- カード型健康保険証+追加書類
- 在留カード
- 特別永住者証明書
- 住民票(コピー不可)
- 各種年金手帳
- 各種福祉手帳(身体障害者手帳など)
- 印鑑登録証明書(コピー不可)
- 紙型の健康保険証+追加書類
健康保険証を利用する場合は、追加書類として公共料金(ガス・電気・水道・固定電話・NHK)の領収書(コピー不可)を提出してください。
領収書の名義が親や配偶者でも、名字が一致していれば大丈夫です。
楽天銀行デビットカードでは、アプリを利用して本人確認書類を送付するか、書類が届いた際に配達員に本人確認書類を提示するかの2通りの方法があります。
アプリを利用する場合は、スマートフォンのカメラで撮影して本人確認書類を送付してください。楽天銀行の場合は印鑑不要でデビットカードが作れます。
おすすめのデビットカード
ここでは、人気のデビットカードの中から年会費無料で持つことができて、ポイントがたまるお得なカードをピックアップしました。
楽天銀行ベーシックデビットカード(Visa) | セブン銀行デビット付きキャッシュカード | イオンデビットカード | |
---|---|---|---|
申し込み可能な年齢 | 16歳以上 | 16歳以上 | 18歳以上 |
入会審査 | なし | なし | あり |
通常ポイント還元率 | 1.0% | 0.5% | 0.5% |
特典 | 楽天ポイントをデビットの支払いに充当できる | 7&iグループでは1.0%、セブン‐イレブンなら1.5%還元 | イオン店舗は1.0%還元・5%割引 |
楽天銀行ベーシックデビットカード(Visa)
楽天銀行シルバーデビットカード(Visa)
カードの特徴
16歳以上から作れる年会費永年無料のデビットカード。ブラックや無職の人でも「審査なし」で作れる、クレジットカードと同様にポイントもたまるカード
楽天銀行ベーシックデビットカードは、世界中で使えるVisaブランドのデビットカードです。
審査なし、年会費無料で100円につき1円分のポイントがたまる還元率1.0%のカードで、楽天市場など楽天のサービスで貯めた楽天ポイントをデビットカードの支払いに充てられます。
カードをかざすだけのタッチ決済にも対応、ネットショッピングの不正使用対策も強化されているので安心です。
公共料金やスマホ代の支払いから、海外ATMでの現地通貨引き出しまで幅広く利用可能。同じく年会費無料で還元率1.0%のJCBカードもあります。
セブン銀行デビット付きキャッシュカード
セブン銀行のデビット付きキャッシュカードは、年会費無料でnanacoポイントがたまるJCBブランドのデビットカードです。
16歳から審査なしで申し込み可能、通常ポイント還元率は0.5%、西武そごう・セブンネットショッピング・デニーズなど7&iグループでは1.0%、セブン‐イレブンなら1.5%還元となります。
利用明細は通帳アプリで確認でき、利用の都度メールが届くので不正利用対策も安心。
海外ATMでの現地通貨の引き出しにも対応、nanaco一体型カードと、すでに持っているnanacoにポイントを貯められる紐付け型の2種類のカードがあります。
イオンデビットカード
イオンデビットカードは、イオンでのショッピングがお得になるデビットカードです。年会費無料・国際ブランドはVisaで海外ATMでの現地通貨の購入に対応。
口座残高が不足した際に10万円まで立て替えてくれるため、申し込みは18歳以上の方に限られ、入会審査があります。
ポイント還元率は0.5%、毎月10日はポイント2倍となり、イオングループの対象店舗ではいつでも2倍の1.0%、毎月20日と30日に(55歳以上は15日も)イオンのお店で5%割引が受けられるのが特徴です。
年間50万円までのショッピング補償や、不正使用補償も付いています。